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カストリアってどんなところ?

ギリシャ 西マケドニアに位置する。

カストリアの地図

カストリアの写真・旅行記

この回の最後の訪問地はカストリアです。真っ暗なテッサロニキのバスターミナルでまず途方に暮れました。切符売り場がたくさんあってどこに乗り場があるのか分かりません。地方へ帰るであろう荷物を沢山持ったおじさんに尋ねると数百メートル先にあると教えてくれました。そこに行くとちょうど電気が灯り切符売り場が開きました。列に並んでいると先ほどのおじさんが現れ、「間違っていた。君の乗るバスは最初の所で良かったんだ。」と呼びに来てくれたのでした。おじさんは自分のバスの時間もあったのでしょう慌てて戻っていきますが、その両肩に大きなショルダーバック、両手にも大きなダンボール箱を重たそうに下げています。もし自分だったらそれだけの荷物を持って呼びに来れるだろうかと考えさせられました。おじさんの後姿が涙で滲みました。 カストリアではクセニアというカストリアの伝統住宅のようなホテルに部屋を取りました。ホテルの前のビザンチン美術館はシーズンオフなので掃除中でしたが見学は出来ました。カストリアのビザンチンの本を買ってから美術館の事務室に出向き、教会群の見学が出来るか訪ねました。係員のおじさんが「どこが見たいのですか?」と訪ねるので4か所ほど名前をあげました。すると時計を見てから「全部は無理だけど1~2か所案内しましょう。」と言ってくれました。促されて表に出ると彼は自家用車を出してきてくれました。車内ではどこを旅してきたか聞かれたのでアテネ周辺の世界遺産の修道院やオシオス・ルーカスにモネンヴァシアやミストラにメテオラとテッサロニキの修道院に行って来たと伝え、スケッチブックも見せました。すると彼は「ちょっと待ってね。」と自宅によりました。ちょうど学校から帰ってきた息子に一言二言伝えると「さあ4か所の教会全部案内するよ。」と言ってくれました。想像するにちょうどお昼時だったので1ヶ所か2ヶ所案内してくれるつもりだったのでしょう。でもこの日本人はよっぽどビザンチンの美術に興味があるのだと思い、家に寄ってお昼に遅れる旨を伝えてくれたのでしょう。その後は市内の主だった教会を全部見せてくれました。全部が施錠してあるので一人にために見せてくれるのです。申し訳ないと思いながら素晴らしいフレスコに魅了されました。せかせるでもなく詳しくモザイクや表のレンガの積み方の意味なども説明してくれます。嬉しい反面申し訳ない気持ちで一杯になりました。

テッサロニキを出たバスは山に登るに連れて雪道の中をいくつもの峠を越えながらカストリアを目指します。美しい湖を半周廻るとカストリアの町に到着です。夏場は避暑地として別荘が立ち並ぶ湖畔も冬のこの時期には寒々しさしか感じません。 高台のホテルに部屋を取り美術館を見学します。

ビザンチン美術館の係員のおじさんの自家用車で廻ってもらった協会群です。確かカストリアには70以上の教会があったはずです。その中のフレスコ画が美しく残った4か所の教会を見せていただきました。 普通の住宅街の脇に教会は建っています。

全ての教会が施錠してありますので係員の人がいなければ見られません。

こんな感じです。

この辺りの民家はギリシャよりもトルコの影響が濃いように思えます。

おじさんの家はこの教会の近くにありました。

全ての教会は違ったデザインです。レンガの積み方も違います。

素朴ですが力強いデザインです。

幾つかの教会は外壁にもフレスコが残っていました。

イエスキリストを意味しているそうです。頭文字の組み合わせだと聞きましたがI以外は忘れてしまいました。

こんな具合です。

ブルガリアにも有名なフレスコで覆われた教会群がありますが、こちらは殆ど知られていないのかもしれません。

サロメが踊り、洗礼者ヨハネの首を所望する場面です。

内部のフレスコ画は本当に素晴らしいのですが美術書を買った後だったし、現在も祈りの場ですので写真は撮りませんでした。彼の親切に対して写真を撮らせてとは言えません。でもこうしてブログで発表の場が開けると写真があっていろいろな人に見てもらってカストリアへ行ってもらえたらと思います。

大天使ガブリエルとミカエルが教会の入口を守っています。往時はどんなに色鮮やかなフレスコだったのでしょう。

トルコとギリシャは仲は悪いけれど、家や食べ物や飲み物など非常に似通った国です。こんな意匠の建物はトルコ中で見かけます。

美術館のおじさんには結局ホテルまで送ってもらいました。本当に親切な方でした。結局「ここも見せたいから。」と5か所の教会を案内してくれました。お礼の言葉は言えてもそれ以上に何も出来ないもどかしさを感じる旅でした。

翌日は湖畔を散歩しました。

あまりに美しく誰もいない景色の中に佇んでいると今回の旅のことをいろいろ思い出します。全てに共通するのはギリシャの人達の掛値ない親切心です。

旅の終わりは感傷的になります。本当はこのまま北上してマケドニアやバルカン半島を旅したい気持ちになりました。